射水市議会議員 東保 力

T あらまし

6月定例会は6月8日招集され19日までの会期12日間と定め、議案第46号平成21年度射水市一般会計補正予算(第1号)(2号)等の会計3件、条例の制定・改正2件、工事請負契約1件、市道認定1件等の議案9件報告8件(先決処分の承認2件・議決事項、継続費繰越計算書2件、繰越明許費繰越計算書3件、建設改良費繰越計算書1件)、同意6件固定資産評価員の選任 坂井敏政氏新任、政治倫理審査委員会委員の委嘱 牛塚和子氏、同 奥田 実氏、同 川越 誠氏、同 松尾 直氏、同 山本賢治氏)が提案されはいずれも原案通り可決、承認いたしました。なお、請願1件(「富山県の最低賃金の大幅引き上げと中小企業対策の拡充を求める請願」請願紹介議員:津本二三男)は否決、不採択となりました。

U 今議会の焦点

1.今6月補正予算は、国、県の景気、雇用対策関連についての補正予算です。県支出金の29,083千円(緊急雇用創出事業補助金28,833千円)、追加補正の国庫支出金の1億66,450千円(地域活性化・経済危機対策臨時交付金)は、歳入増加補正額の大半であり、どのように活用し射水市にどれだけの効果、影響あるのかについての質疑が多くありました。緊急雇用については、18事業42名の雇用に関する募集を前倒しで6月広報「いみず」で掲載しており、産業経済部港湾商工課を窓口で対応している。国の地域活性化に関する事業は、早期に発注し地元の業者が仕事できるように配慮し発注したい。また、「いみず元気にせんまい券」については完売しており、9月一杯の期限でありますが地元経済にはそれなりの経済効果があり、現在1億850万円49.3%使用されております。

2.北陸新幹線は、射水市内延長約9.1km面積約15haであり、その用地取得率は76%、9工区あり現在4工区発注済で、工事着手率39%です。今秋には用地買収を完結し残り5工区を年度内に発注したとのことである。沿線の道路、用排水路の改修等については地元と協議をして納得いく方向で整備したい。平成26年度には金沢まで開通、運転開始できるよう鋭意間係機関・自治体と努力していきたい。また、在来線の運営確保については、昨年度から基本的なあり方の調査、検討をしており、平成23年、24年には経営計画概要策定、24年には運営会社の設立、経営計画策定作業、25年に鉄道事業許可申請、取得し経営計画策定、26年以降の営業開始に備えたい。沿線自治体としてどれだけの出資や出費になるのか現時点では分からない。仮称東小杉駅新設や大門駅の北口整備や駅周辺の整備は今後の課題とし解決に努力したい。

3.学校給食の地元食材の活用と使用割合は、米については射水米が100%であるがその他野菜、肉、魚等は市外産が大半で市内産食材使用は約16%で、今後、いみず野農業協同組合、新湊漁業協同組合、新湊水産加工組合等関係者と協議しながら地元産の割合を増やすよう努力したい。

また、大島小学校実施設計ついて、市長の「凍結」発言は、給食をセンター方式か単独校方式か、どんな意味での凍結なのか。いつまで凍結するのか曖昧である。凍結発言そのものに問題がある等の質疑がなされ、市長は地元と十分話し合って合意を得られるよう努力し解決したいとのことである。(この学校給食のセンター方式か単独校方式かについては論議があるところであろうが、合併して地域特有の色々な問題が発生した時に地域エゴが出て今回のような形になることが常に懸念され行政運営が麻痺しかねない。市長には方針がブレナイ毅然としたリーダーシップを期待したいところであります。)

4.行政評価システムの取組の現状と課題について。射水市バイオマスタウン構想の取組状況について。現在の諮問委員会(「射水市新湊地区学校等のあり方検討委員会(中伏木小学校の問題)」「射水市統合庁舎建設基本構想策定委員会」「射水市斎場建設調査検討委員会」)の取組状況についいて、特に斎場建設について早期に建設着手できるよう努力する。職員の資質向上と人材活性化プランの取組や人事異動の基本的な方針について。定額給付金の未受給者の状況と対応(未申請者は5%で、調査、追跡している。未受給者の額は国に返還する。)、地元の経済効果は如何に。国民健康保険被保険者証のカード化について。子ども発達支援事業や不登校の対応について。大規模学童保育の分割について。第2子から幼稚園費・保育園費を無料にし子育て支援による人口増対策について。太陽光発電の普及支援補助の拡充について等など市政全般にわたり活発な議論がなされました。

V 可決された主な議案

議案第46号 平成21年度射水市一般会計補正予算(第1号)

これは歳入、歳出を78,683千円を増額し、歳入、歳出予算総額を354億28,127千円にしようとするものです。

 歳入では、県支出金29,083千円(緊急雇用創出事業補助金28,833等)、寄付金2,110千円(ふるさと納税応援寄付金110、環境保全事業寄付金2,000・アイエス総合開発から)、繰越金15,690千円(前年度繰越金)、諸収入31,800千円((財)自治総合センター助成金14,300、(財)地域活性化センター助成金3,000、中学校費雑入14,000)です。

歳出では、総務費4,600千円(文書広報費等:緊急雇用創出)、民生費11,014千円(保育園費5,115、児童館費2,247等:緊急雇用創出)、衛生費17,630千円(清掃総務費・ミライクル館プラザ棟解体工事13,700等)、農林水産業費1,413千円(農業振興費・バイオマス利活用事業:緊急雇用創出)商工費6,183千円(商工業振興費・企業誘致対策費等;緊急雇用創出)、土木費4,043千円(住宅管理費・建築指導費2,427等:緊急雇用創出)、教育費33,800千円(中学校健康管理費14,000、文化財保護費デジタル映像記録事業14,811、その他緊急雇用創出事業等)の合計78,683千円を各増額補正をするものです。

議案第48号 射水市国民健康保険税条例の一部改正について 

これは地方税法の一部改正の施行にともなう改正です。

1 介護納付金課税限度額を現行9万円を10万円に引き上げる。

2 軽減措置要件は、一律に2割減額を適用する。

施行期日は条例公布の日から。


議案第52号 射水市立片口小学校屋内運動場改築工事(建築主体工事)請負契約について
建築主体工事 契約金額390,600,000円(うち消費税等18,600,000円)

契約相手方 射水市庄西町1−18−33 株式会社牧田組 代表取締役 牧田 和樹

工期  契約締結日から平成22年2月26日

※ 参考 

電気設備工事  有限会社電協舎  契約金額  43,995,000円  

機械設備工事  株式会社倉田冷熱 契約金額  11,466,000円

工事合計総額                446,061,000円

総事業費(土地購入、造成、測量、設計等含む)557,586,515円

議案第53号平成21年度射水市一般会計補正予算(第2号)

これは、国の二次補正の地域活性化・経済危機対策臨時交付金の確定に伴うもので、歳入、歳出それぞれ1億71,950千円増額補正し、歳入、歳出総額を356億77千円とするものです。

歳入では、国庫支出金1億66,450千円(地域活性化・経済危機対策臨時交付金)、繰越金5,500千円の1億71,950千円を歳入増額するもの。

歳出では、総務費防災対策費(避難誘導標識設置)3,700千円、民生費保育園費・児童館費(全園、全館に自動対外式除細動器:AED購入設置)15,100千円、土木費道路維持費(道路照明等改修事業)75,000千円・土木費公園費(公園遊具改修)3,000千円、消防費・常備消防費(梯子車改修)31,000千円、教育費・小学校費(普通教室備品購入、給食用食器購入等)26,400千円、教育費・中学校費(普通教室備品購入、給食用食器購入等)16,800千円、教育費・幼稚園費(全園に自動対外式除細動器:AED購入設置)950千円の1億71,950千円を歳出増額するもの。

予算特別委員会での東保 力の質問

私、東保 力は今予算特別委員会においてトップバッターで質問させていただきました。特に、大島小学校の給食問題(センター方式か単独校での自校方式か)で校舎改築実施設計費を市長が「凍結」発言されたことで、市長の予算等の「提案権」、議会の「議決権」、それを受けての市長の「執行権」について質しました。私は、議会制民主主義においては議会の議決は大変重いもので、市長と言えども覆すことはできない重いもと考えています。私には、議会を無視もしくは軽視した「凍結」発言が許されなかった。昨年の基本構想、基本設計(センター方式です。給食室ありません。)の了解の上での今予算の提案であり、「凍結」と言うなら、「そんな予算案を議会に提案するな」と言いたい。議会での慎重審議は何であったか。これからの予算審議に影響、関連するので、市長の「凍結」発言の真意を質しました。

質問: 予算の議会への提案はどのような過程を経て提案されるのか。その提案者、責任者は誰か。
答弁:市長 各課・各部と庁内で慎重精査して予算案を作成し議案提出者である市長、私が最終提案者であり責任者です。

質問:3月定例議会に提案された平成21年度一般会計予算の採決は予算特別委員会、本会議ともに賛成多数で議決されたものです。議会制民主主義の下、議会で議決された議案は極めて重いものです。議会の議決をどう考えているか。

答弁:市長 大変重いものと受け止め、市民の幸せと福祉向上の為に予算を執行している。

質問: 過日、新聞等報道によれば、「大島小学校校舎改築実施設計費」を「凍結」すると市長が発言された。このことで、6月1日の全員協議会の席上で冒頭、この件について市長から説明があり、当局の「執行権」において市民の理解と協力が得られるまで「凍結」したとのお話がありました。3月議会で当初予算が提案された。その予算は何であったのか。庁内で慎重精査せずに提案したのか。

答弁:市長 慎重にとりまとめ提案した。

答弁:副市長 各課・各部の原案予算を査定、調整して提案した。

答弁:教育長 担当課で慎重に取りまとめ当初の方針に従い提案した。

質問:議会へ予算を提案する前に庁内で十分精査されて平成21年度当初予算が提案され、議会で十分審議して賛成多数で議決した予算です。私は、予算の議決後は当局の執行権と言えども長が勝手に「凍結」する権限は無いと考えている。凍結するためには、それなりに議会とのルールがある。今後、市長の慎重な発言、行動をお願いしました。等などの質問をしました。 

もどる